氷鬼と全力で何かを誰かとやることについて

 

今日も今日とて寒い。しかし「寒いから部屋の中にいよう」は大人の言語なのでそんなことは子ども達には通用しない。今日は氷鬼をしてたくさん遊びました。私は大人なので寒空の下延々と走り続けた結果膝を痛めてしまいました。動かす度にキシキシいうよ。うーん、残念。

 

私は子どもだったときは(別に今も特別得意でもないんだけど)運動神経悪い芸人だったので、氷鬼なんてやろうもんならずーっと凍ってるかあるいはヘトヘトになっても誰も捕まえられないかだったのだが、大人になって「自分の身体の適切な動かし方」というものをある程度理解してかなり動けるようになってからは、こんなに良い遊びはないよなと思う。

何が良いって、「助けてー!!」って叫ぶとその身を挺して誰かが助けに来てくれるんだ。それも全速力で走って来てくれる。当たり前だ、歩いていると自分が捕まるので。だけどこれが良いんだな。颯爽と現れて、タッチして助けてくれて、また颯爽と駆けて。頑張って頑張って走ってる姿を見ていると心からありがとねと思う。自分が助けてもらうと、他の凍ってる仲間を助けてあげたくなるのも良いところだよね。よっしゃわいもやったるでという気持ちになる。例えば鬼が見張りをしてたりなんかして、間合いを取りながらどうしたもんかなと考えていると同じく助けに行こうとした仲間が逆サイドからそっと近づいてきて、アイコンタクトだけでタイミング合わせて、せーので走り出せた時にはもう、気持ち良すぎて脳味噌がバチバチするよね。しない?するんだよこれが。

「アイツ脚が遅くてすぐ捕まるし」とかって助けてあげないとかそういう意地悪な気持ちを遊びに持ち込まない子どもたちで、本当に心根の優しい良いヤツばっかだなぁと思う。良いヤツなんだよ、子どもたち。大好きだ。

「全力で何かをする」を一緒にやってる奴とはある程度仲良くなれるの当然だと思うんだよな。趣味が合うかどうかとか性別とか年齢とか関係なくなってさ。子どもだけじゃないじゃん、大人同士もだよね。本気でやってる奴って手を貸したくなるし、助けてあげたくなるし、味方したくなるし、そうしたら次は自分が助けられたりするんだな。

だから、大人と子ども、自分の子どもじゃない子どもね、言うならば大人一般と子ども一般とが「全力で何か」を出来るといいのになと本当に思うよ。そういう場があればいいのになっていうか。私は職業上子どもたちと全力で氷鬼とか色々が出来るからいいけど。スポーツでも音楽でもオンラインゲームでもカードゲームでもFortniteでもスマブラでも何でもいいと思うんだけどさ。大人には易しすぎないで、子どもには難しすぎないで、誰かがつまんない思いしないことをさ、一緒に出来たらさ、大人と子どもとだって仲良く出来るのにね。ねぇ。

 

ラブアンドピースのことを考えながら私はロールキャベツを温めるよ。今夜も寒いね。皆さんご自愛くださいね。読んでくれてどうもありがとう。

 

おしまい